2010/02/19

解答選手権に出ますが何か?

カテゴリー: 詰将棋解答選手権 — acceleration @ 12:49

詰将棋解答選手権に出場することにした。

東京会場のチャンピオン戦、大阪会場の初級戦・一般戦、とフル出場だ。

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詰将棋を解くのは得意じゃないし、そもそも好きでもない。

かつては会合にも出ていたので、若島氏や山田康平氏のすごさは知っているし、

プロ棋士の集中力も知っているつもりだ。

仮にフェアリーなら、しかもゲテモノルールなら、少しは善戦できるかもしれない。

たとえば、宮田五段に勝てるはずはないが形ぐらいは作れるかもしれない。

しかし伝統詰将棋だ。

チャンピオン戦の第2ラウンドや第1ラウンドでも谷口均氏の作品など、

自分にとっては罰ゲームに近い。そもそも図面を見た瞬間に心が折れる。

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なのに参加する、というのは自虐の極みに見えるかもしれない。

もちろん、そういう趣味はない(笑)。

そうではなくて、いわば市民マラソン感覚だ。

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今回は初めてなので、とりあえず記録を残す。

そして来年から(参加できたとして)自己記録にチャレンジする。

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初級戦以外は時間はフルに使う予定。

初級戦も他の人は気にせずマイペースでケアレスミスをしないようにする。

そうしてていねいにベースラインとなる記録を作る。

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えっ?

マジメすぎ?キャラと違う?

そうかもしれないが…。

自分もそれなりに老いたので、こういうことがしたくなった、

と言っておく。

ちなみに、最近走るのサボって太り気味だけど、

マラソン大会とかも出てみたい。

そういう路線。

2010/02/06

TTT05に参加して<下>

カテゴリー: 詰将棋課題コンクール — acceleration @ 08:31

課題B

【攻方の駒を一手で8マス移動させる 9手詰以内】

すぐに次の図ができた。

山田嘉則(TTT05B)

20100204092119

ピンとアンピンを利用したシンプルな仕組み。

2手目同龍の変化が割り切れたのはうれしかった。

-

しかし、双玉に寄りかかった仕組みの上に初手が絶対、地味な手順。

応募してもよいとは思うが、これ1作では気が引ける。

-

そこで飛、角でも作ろう、と思った。

飛車の場合、作りやすいのは横の最遠移動である。

まず例によって安直に(笑)、駒取りで作ってみた。

山田嘉則(未発表)

20100204214426

-

これはさすがに没。

よく考えると駒取りを変化にすることもできる。

(何しろばか詰系ばかりやっているので変化を使うことに慣れていない)

これだと3手詰でできる!とうれしくなったが、とんだ落とし穴が。

単玉で作れそうで作れない。

山田嘉則(TTT05B)

20100204092643

図で43角がピンされているが、これは3手目16角成を防ぐため。

たとえば全体に1段下げることができれば角は成れないのだが、

27桂に変わる配置がない。

まったく不本意な双玉となった。

佳作の風みどり氏の作品は最遠移動に同じ意味付けを用いている。

風みどり(TTT05B)

20100205063210

しかし、単玉である上に連続捨駒が入っている。

プロとアマぐらいの差があると感じる。

-

飛車の横移動でもう一局。

山田嘉則(TTT05B)

20100204092433

アンピンのための飛遠打、移動合、とそれらしい要素が入っている。

だが、肝心の初手が絶対。

課題作としては大減点だと思う。

なお、87歩は4手目65角という嫌らしい(笑)逆王手を防いでいる。

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最後に角。

これはなかなか難しい。

9手で最遠打~角成を実現するには合駒制限しかないかもしれない思った。

(小林敏樹さんの例題の方式はもう使えないので)

ある日、仕事から帰宅途中にふとひらめいた。

9手なら、5筋に玉を置いて、作意で9筋まで、変化で1筋まで

玉が移動することが可能。

これはまさに「ユリイカ」(我発見せり)体験だった。

さっそく作ってみる。

山田嘉則(TTT05B)

20100204092549

22、33にも打てる局面で11角が実現できた。

手順はその初手しか見るべきものがない。

7~9筋のと金群は1枚でも減らしたかった。

だが、本作は文字どおり「課題作を作った」という満足感があった。

-

この間4,5日。

その後も折に触れて見直したり、(特に課題Aで)もっとましな作品をと思ったりしたが、

新しい成果は得られなかった。

締め切りを1ヶ月早く勘違いして11月下旬に投稿。

約束を果たせてホッと一息。

-

優秀作については誰しも納得だろう。

太田慎一(TTT05B)

20100206073610

  • 「8マス移動」という課題を二度入れる、というプランの着想
  • 課題を可能にする仕組みの案出
  • それを実現する配置の工夫

…と三拍子揃って、課題作の一つの理想型ではないだろうか。

小林氏も言及している87馬、こういう配置を見つけると私なら狂喜するところ。

-

今回分かったのは、コンクールに参加するのは楽しい、ということだ。

自作が好意的な評価を受ける、というのも確かにうれしい。

だがそれより、

他の応募者の課題へのアプローチが自分とは異なっていて、

ときにそれが自分には思いもよらぬものであったり、

応募者、そしてジャッジの自分とは異なる詰将棋観がうかがえたり、

ということがある。

(応募作はそれぞれ「なるほど」と思わせる着想だし、個性がよく表れている。)

これは参加してこそ実感できる楽しさではないだろうか。

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さて、TTT06、ジャッジが金子清志氏、ということで参加意欲をそそる。

25手以内、と自由度が高まった。

これで作りやすくなったのか、作りにくくなったのか、

まだよく分からない。

チャレンジだけはしてみよう。

2010/02/04

TTT05に参加して<上>

カテゴリー: 詰将棋課題コンクール — acceleration @ 20:46

私見ですが、このようなコンクールは参加することに意義があると思っています。質の高い作品を発表したい、という志は大事だと思いますが、それが高じてストイックになり過ぎることもあります。実力者の陥りやすい罠かもしれず、警戒の必要はあるのではないでしょうか。私もTTT05には応募したいと思っています。万が一にも優秀作が取れるレベルの作品はできませんが、それは問題ではありません。あなたも応募してみませんか?− TTT04 補遺

と「先ず隗より始めよ」のつもりで宣言した。

課題A【玉方の合駒を2手後に動かす 7手詰以内】については

合駒の銀を動かす手順がすぐに浮かんだ。

角をピンしておけばよいわけで、実現は難しくない。

安易に過ぎるとは思ったが、とりあえず1作は投稿できる、という安心感を得た。

山田嘉則(TTT05A)

TTT05A

構図はすぐには決まらなかった。

ばか詰ではないので(笑)、58角には47桂の逆王手がある。

これを防ぐために桂馬を品切れにしなければならない。

一方、初手54飛、と香車を取る手がある。

たとえば53香ともう1枚置いても3手目以降に54飛が成立するので無意味。

なので54飛には移動合で玉の退路を開けて逃れるようにする。

-

その結果が2枚の成桂である。

よりましな配置が思いつかなかった。

余詰消しの22歩(31角を防ぐ)とともに不満が残る。

この点はジャッジの小林敏樹氏の指摘通りである。

-
ノルマはこれで果たせたが、もう1作、できれば単玉の作品を作りたい。

しかし、例題や過去の自作と別のパターンがなかなか見つからない。

自作とはたとえば次の作品。

将棋マガジン

20100204111440

詰将棋パラダイス(読者サロン)

20100204111337

詰将棋日めくりカレンダー2010

20100204203935

前例を知っていると思考がそちらに引き寄せられる、ということもあるのだろうか。

同じく銀合で何とかものになりそうなパターンがあったがうまくまとまらず断念。

投稿後、詰パラ12月号の短コンに武氏の作品を見つける。

なるほど、こんな風に作るのか、と感心した。

武紀之(詰将棋パラダイス2009/12)

20100204195441

-

優秀作は意外だった。

小林氏は、

例題に決定版のような作品をあげてしまったのが、創作意欲をそいでしまった原因だとしたら、反省するよりありません。作品として優れていることだけでな く、与えられた課題で「どれだけぶっ飛んだ発想ができるか」あるいは「よくこのようなことを思いつくものだ」という観点がこのTTTの意義なので、例題に 惑わされることなく、思い通りに作っていただければよいのです。
この課題は短編詰将棋として作例の多いテーマなので、開発されつくしていて新しいものはもう残っていないのでしょうか?

と述べておられる。

例題を見て、確かに「屋上屋を架す」感はあったし、

そうそう新しいパターンもないのかもしれない。

だが、投稿が5作とはいかにも少ない。

まだまだ詰キストたちは本気を出していない、と思う。

2010/01/31

左真樹・出口信男作品紹介:1979(1)

カテゴリー: 左真樹・出口信男作品紹介 — acceleration @ 13:56

第19番

左真樹(詰将棋パラダイス1979/1)

ばか7手

4G2

28銀直 、18玉、 19銀、 29玉、 38銀直、 39玉、 48銀左 まで

-

四銀図式の一局。手順は素直でビギナー向けか。

シリーズ中の一局として評価したい。

-

第20番

左真樹(詰将棋パラダイス1979/1)

ばか11手(不完全)

4G3

28銀、18玉、27銀上、29玉、38銀、18玉、27銀引、17玉、26銀上、16玉

25銀引 まで

28銀、18玉、27銀上、29玉、38銀、18玉、27銀引、17玉、26銀上、16玉

25銀引 まで

-

フェアリーデータベースでは「非限定」となっているが、

四銀図式のばか詰、という作品の性格上、これは余詰と見なすのが妥当だろう。

-

第21番

左真樹(詰将棋パラダイス1978/2)

天竺

197902tj17
53歩生、同と、同香生、同玉、23桂生、42玉、53銀、51玉、52歩、同角、

62銀生、42玉、53角生、24玉、14飛生、23玉、35桂 まで

-

歩→香→桂→銀→角→飛の順列六種不成。

これも創作初期の作品という感じがする。

-

左真樹(詰将棋パラダイス1979/2)

ばか自殺36手

197902bj36

15歩、13玉、14歩、23玉、24歩、33玉、23歩成、同桂、34歩、43玉

33歩成、44玉、34と、45玉、35と、同桂、46歩、44玉、45歩、43玉

44歩、33玉、34歩、同桂、43歩成、23玉、33と、同桂、13歩成、24玉

25歩、同桂、23と、14玉、24と、同桂 まで

-

初形から四桂を跳ねさせての「死刑(四桂)の宣告」。

私の記憶が正しければ、本作は例題として掲載されたはずで、

そのため解答者の検討と評価をくぐっていない。

データベースにも「完全?」と疑問符付き。

fmによる完全検討を経ていないのだろう。

今回、筆者のPCでも改めて調べてみたが、低スペックのせいか、検索に工夫が必要なのか、

1週間でも結果が出なかったのでいったん断念した。

なので、不完全の可能性を残しつつの掲載となる。

完全ならば傑作だと思う。

完不完についての情報を寄せていただければ幸いである。


2010/01/30

四百人一局集の原稿

カテゴリー: その他 — acceleration @ 21:13

『四百人一局集』の原稿を書いてみた。

おそらく、フェアリーのスペシャリストは数人だろう。

その意味で参加の価値があると思う。

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詰将棋ファンというより詰キストファンではないかと思う今日この頃です

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詰将棋パラダイス1989年8月号

安南ばか自殺10手

abj10

安南=ある駒Aのすぐ下に味方の駒Bがあるとき、AはBの性能になる
ばか自殺=双方協力して攻方王が詰む最短の手順を求める
27角、92玉、29角、82玉、
28王、72玉、91王、73玉、
92角生、82銀まで
盤上に仕掛けのないところから攻方王が大ジャンプする、というテーマ。 その仕掛けは5手目の局面。
角を27、29とに据えて28王と角頭に上がる。これで28王=角で王手。27角=王の効きが消えた72に玉は逃げる。
そして91王と大ジャンプ。王が移動することで本来の性能に戻った27角が王手。
インパクトのあるテーマ、エレガントな仕組み(27角・28王・29角の配置)、完成度の高い手順、と自賛することも許されるだろう。自作短編中のベストである。
私は、作品それ自体よりむしろ、作品にまつわる記憶、特に詰キストとの交流の記憶に愛着がある。80年代から90年代、会合や私信、そして詰パラミニコミの誌上で詰キストたちと過ごした濃密な時間。
この作品もその時間の結晶の1つ。畏れ多くも花沢正純氏との合作と称している。先に上げた三つの要素のうちテーマと仕組みは私、手順は花沢氏によるものである。
詳しい経緯は私のブログ「いまさらブログでもないけれど」を参照していただきたい。花沢氏からは詰将棋を自由に、そして純粋に楽しむ姿勢を教わった。
①1959年6月29日②兵庫県③病院勤務⑥約200(フェアリーが9割)⑦前衛賞・妖精賞計5回⑧『80年代ショート詰将棋200』(解説を分担)⑨花沢正純

安南=ある駒Aのすぐ下に味方の駒Bがあるとき、AはBの性能になる

ばか自殺=双方協力して攻方王が詰む最短の手順を求める

-

27角、92玉、29角、82玉、

28王、72玉、91王、73玉、

92角生、82銀まで

-

盤上に仕掛けのないところから攻方王が大ジャンプする、というテーマ。 その仕掛けは5手目の局面に現れる。

角を27、29に据えて28王と角頭に上がる。これで28王=角で王手。27角=王の効きが消えた72に玉は逃げる。

そして91王と大ジャンプ。王が移動することで本来の性能に戻った27角が王手。

インパクトのあるテーマ、エレガントなメカニズム(27角・28王・29角の配置)、完成度の高い手順、と自賛することも許されるだろう。自作短編中のベストである。

私は、作品それ自体よりむしろ、作品にまつわる記憶、特に詰キストとの交流の記憶に愛着がある。80年代から90年代、会合や私信、そして詰パラやミニコミの誌上で詰キストたちと過ごした濃密な時間。

この作品もその時間の結晶の1つ。畏れ多くも花沢正純氏との合作と称している。先に上げた三つの要素のうちテーマと仕組みは私、手順は花沢氏によるものである。

詳しい経緯は私のブログ「いまさらブログでもないけれど」を参照していただきたい。花沢氏からは詰将棋を自由に、そして純粋に楽しむ姿勢を教わった。

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住所:兵庫県

職業:病院勤務

発表数:約200(フェアリーが9割)

棋歴:前衛賞・妖精賞計5回

著書:『80年代ショート詰将棋200』(解説を分担)

好きな作家:花沢正純

2009/12/26

左真樹・出口信男作品紹介:1977-1978(6)

カテゴリー: 左真樹・出口信男作品紹介 — acceleration @ 09:48

第17番

左真樹(詰将棋パラダイス1978/11)

安南ばか5手

197811ab5_2

26銀、同銀生、36金、同飛生、28王まで

金銀を捨てて王で詰ませる、というのは当時としては新鮮だった。

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この詰上がりはずっと印象に残っていて、次の作品の一つのきっかけになっている。

山田康平・山田嘉則(詰将棋パラダイス1989/8)

安南ばか自殺8手

abj8

39角、81玉、84飛、83角、同王、91玉、73角、92玉まで

詳しくは右記→ わたしのフェアリーベスト10<4>解答編

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第18番

左真樹(詰将棋パラダイス1978/12 第5回前衛賞短編賞)

ばか11手

4G1

四銀図式だが、手順が素晴らしい。
まだ解いていない方は改めてチャレンジしてほしい。

-
以下、ネタバレのためテキストは反転表示でご覧ください。

48銀、68玉、59銀、77玉、66銀、76玉、65銀直、66玉、55銀、57玉、

58銀引まで

この作品、私は発表時には解けなかった。解答を見て並べて感心した。

6手目76玉と6段目に逃げるのは意外性があるのではないだろうか。

今回、一連の四銀・四金図式のうち他の作品は改めて解いてみたが、

この作品だけは手順をそらんじているので解き直すことはできなかった。

今なら、詰上がり玉が8、9段目では手数がかかり過ぎるので、

7段目の詰上がりを優先的に考える、

という解き方をしただろうし、自力で解く楽しみを味わえただろうと思う。

それが少し残念。

2009/12/20

左真樹・出口信男作品紹介:1977-1978(5)

カテゴリー: 左真樹・出口信男作品紹介 — acceleration @ 16:17

第13番

左真樹(詰将棋パラダイス1978/11)

ばか自殺10手(不完全)

197811bj10

31飛、21香、12歩、同玉、32飛成、22飛、23龍、11玉、12龍、同飛まで

【余詰】

31飛、12玉、32飛、22飛、13歩、11玉、31飛、21香、12歩、同飛まで

23龍~12龍という捨て方は虫がよかったようで、余詰成立。

今なら手数と形から「これは余詰みそうだ」という直観が働くのだが。

初期の作品ゆえの余詰、という印象。

-

第14番

左真樹(詰将棋パラダイス1978/11)

ばか自殺6手(不完全)

197811bj6
49香、48角、38金、同玉、37飛、同角まで

【余詰】

27飛、37金(銀)、38金、同玉、28飛、同金まで(香余り)

この作者が、そして担当者もこんな簡単な余詰を見逃すのが不思議…

というのは典型的な後知恵。

初期の作品であり、ばか自殺の詰み方の基本パターンが知られていなかったのだ。

しかもこういう駒余りの余詰は盲点になることがある。

なお、作意の最終手は成生非限定だが、この当時はあまり気にしなかった。

そういう大らかさが懐かしく思えるときがある。

-

第15番

左真樹(詰将棋パラダイス1978/11)

天竺

197811tj11

12飛、91玉、82桂成、99玉、88銀、19玉、27王、12玉、23金、11玉、

22金まで

11手で周辺巡り。9手の最短はならず。

周辺巡りは伝統・フェアリーにかかわらず、

かつては誰もが一度は手がけたくなる趣向だったろう。

作者はばか詰でも作っている。

実は私も創作初期に、ばか詰で周辺2回転を作ろうと四苦八苦した記憶がある。

-

第16番

左真樹(詰将棋パラダイス1978/11)

マキシ

197811mx51
97飛、同玉、88金、同桂成、98歩、86玉、96と、77玉、68金、同桂成、

78歩、66玉、76と、57玉、48金、同桂成、58歩、46玉、56と、37玉、

28金、同桂成、38歩、26玉、36と、15玉、

maxi_ref

25と、同と、14飛、26玉、27歩、35玉、45と、同と、34飛、46玉、

47歩、55玉、65と、同と、54飛、66玉、67歩、75玉、85と、同と、

74飛、86玉、87歩、95玉、94飛まで


玉の往復を描いた軽趣向作。

考えるのは7手目ぐらいか。85とと欲張って歩を取ると紛れる。

96とに決まれば後は流れるような手順。


2009/12/17

左真樹・出口信男作品紹介:1977-1978(4)

カテゴリー: 左真樹・出口信男作品紹介 — acceleration @ 20:39

第7番

左真樹(詰将棋パラダイス1978/10)

ばか11手(不完全)

197810b11

前回掲載した一色図式シリーズの一局だが、

残念ながら多数の詰め方のある不完全作。

フェアリー詰将棋データベースには作意の記載がない。

詰手順の一例を示すだけにとどめる。

37銀、29玉、38銀引、18玉、27銀引、17玉、26銀左、28玉、37銀引、39玉、 
48銀上まで
-
第8番
左真樹(詰将棋パラダイス1978/11)
天竺
1978111tj41
31角成 同玉 32歩 同玉 23銀生 41玉 42歩 同玉 43歩 同玉 34銀生 52玉 53歩
同玉 54歩 同玉 45銀 63玉 64歩 同玉 65歩 同玉 56銀 74玉 75歩 同玉 76歩
同玉 67銀 85玉 86歩 同玉 87歩 同玉 78銀 96玉
香を持駒に歩で追い上げる、というおなじみの展開なので、手なりで進められると思う。
9筋まで追ったところで手が止まる。
197811tjref
97歩、同玉、98歩、同玉、89銀、99玉、88銀、同玉、89香、
とこの流れで進めたくなるからだ(*)。
歩が足りない?
しかしここでは87銀が成立する。玉が盤端にいるため同玉を強いられる。
この破調がよいアクセントになっている。
87銀 同玉 88歩 同玉 89香まで 41手
-
*
なお、89に成香を置けば、この紛れ順は成立するが、明らかに原図が優る。
-
第9番
左真樹(詰将棋パラダイス1978/11)
安南ばか5手
197811ab5
36銀、34玉、33角成、同金、35桂まで

「1」の字のあぶり出し。
えらくシンプルな作品に見えるが、
この当時は安南+ばかという組み合わせ自体がなかったことを指摘したい。
これでも十分に作品になったのだ。
-
第10番
左真樹(詰将棋パラダイス1978/11)
安南ばか3手
197811ab3
36香、24玉、37桂まで
例題クラス。だが、初めて安南ルールに取り組む人は少し考えるはず。
-
第11番
左真樹(詰将棋パラダイス1978/11)
マキシ
197811mx23
マキシ
受方は駒の移動距離の最も長い手を選択しなければならない。
距離はマス目の中心から中心までで測る。
縦横は1、斜めはルート2、桂馬はルート5など。
打つ手の移動距離は1と定める。
98銀、同玉、97金引、89玉、78銀打、同金、同銀、同玉、68金、89玉、
88金、同玉、78金、97玉、87金引、98玉、89銀、同玉、79金、98玉、
88金引、99玉、89金まで

ルール上、玉の動きは斜め優先。
なので金で横や後から王手して盤端に追って行けばよい。
-
金銀図式の煙詰だが、伝統ルールでも現在までに9局あるらしい。
最長手数は今やこのジャンルのエキスパートと言える岡村氏の次の作品。
岡村孝雄「ラグビー」(詰将棋おもちゃ箱)

2009/11/14

左真樹・出口信男作品紹介:1977-1978(3)~銀一色・金一色図式

カテゴリー: 左真樹・出口信男作品紹介 — acceleration @ 09:06

左真樹氏は攻方金または銀の一色図式をシリーズで発表している。

解説は発表順に行うので、これらは他の作品に混じって出てくることになるが、

せっかくなので今回はそれらをまとめて解を伏せて紹介する。

是非チャレンジを。楽しめるはず。

ばか11手

4G1

ばか7手

4G2

ばか11手

4G3

ばか9手

4K1

ばか11手

4K2

ばか11手

4K3

ばか17手

4K4

ばか17手

2K

左真樹・出口信男作品紹介:1977-1978(2)

カテゴリー: 左真樹・出口信男作品紹介 — acceleration @ 08:59

左真樹氏詰パラデビューの78年9月号の続き。

第5番

左真樹(詰将棋パラダイス1978/9)

天竺

197809天竺45

21歩成、同玉、22歩、同と、31と、11玉、22と、同玉、32と、同玉、

42歩成、22玉、32と、同玉、33歩、同玉

197809天竺ref2

序盤のやりとりを経て上図。

角の斜めのラインで玉は右や右上は行けず

しかも、と金で王手されれば斜め後ろには下がれず、

下に下がると歩の王手で吊り上げられる。

― この仕組みで玉は左下辺に引き寄せられる。

44と、32玉、33と、同玉、43と、同玉、53歩成、33玉、43と、同玉、

44歩、同玉、54と、同玉、55歩、同玉、65と、同玉、66歩、同玉、

76と、同玉、77歩、同玉、87と、78玉、88と、79玉、89と まで45手詰

197809ref3

軽い趣向だが、美しい初形と詰上がりがこの作品の主張だろう。

第6番

左真樹(詰将棋パラダイス1978/9 5回前衛賞大賞

天竺

197809kemuri

27と 同と寄同と上は後述)、24金、71玉26歩etc? 19香、18と、同香まで )、

197809kemuriref1

83桂生、同と、72銀、同玉、

62玉?、

63銀成、同と、同金、同玉、64歩、同と、同銀、同玉、65歩、同と、

同金、同玉、66歩、同玉、57金、同と、67歩、同と、同馬以下)

84桂、同と、73銀、同と、同金、同玉、85桂、同と、74銀打、同と、

同銀、同玉、86桂、同と、75香、同と、同金、同玉、76香、同と、

同歩、同と、同香、同玉、77金、

84桂、同と、73銀、同と、同金、同玉、85桂、同と、74銀打、同と
同銀、同玉、86桂、同と、75香、同と、同金、同玉、76香、同と
同歩、同と、同香、同玉、77金

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手拍子で同玉としてしまいそうだが、持駒に香がないので75玉と逃げることができる。

以下、金で追い上げ歩で吊り上げる習いある手順。

75玉、76金、74玉、75金、73玉、74金、72玉、73金、71玉、

72金、同玉、73歩、同玉、74歩、同玉、75歩、同玉、76歩、同玉、

77歩、同玉、88馬、同歩成、78歩、同と、同飛、67玉、68歩、同と、

同飛

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この局面、2手目同と上の場合は、27と、16とが37と、27と、となっている。

以下、47玉、48歩、同と、同飛、37玉、38飛、同と、同龍、26玉、27香まで

37玉、38飛38龍?、26玉!)、同と、同龍、26玉

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以下、龍で追い上げて歩で吊り上げる。

27歩、同と、同龍、35玉、36歩、同と、同龍、24玉、25龍、13玉、

14歩、同と、同龍、22玉、23歩、同と、同龍、11玉、12龍、同玉、

13歩、同玉、14歩、同玉、15歩、同玉、16歩、同玉、17歩、同玉、

18香、まで99手詰

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煙詰。

天竺ルールでの煙詰としては3局目であるが、先行作には余詰があるため、

完全作第1号である。

しかも双玉で還元玉とさらに高いハードルをクリアしている。

と金以外に小駒成駒のないきれいな配置。

2手目どちらのと金で取るかの選択、4手目の玉のジャンプが序奏。

以下は縦横に追う趣向手順。

実質的なデビュー作とはとても信じられない、完成度の高い煙詰だ。

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作者は数々の煙詰の傑作を発表しているので、この作品もその一つ、という位置づけになるだろう。

しかし、作者以外に天竺ルールの煙詰(完全作)を発表しているのは橋本孝治氏ただ一人なのである。

作者の技量の高さが分かる。

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